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2014年8月4日月曜日

宝篋山採集

 宝篋山にて水生生物の採集をしたのですが、それらの写真をGoogle大先生がほぼ自動に動画のようなものを作成してくれました。

 「ストーリー」という機能なのですが、こういう使い方もできるんですね。

2014年7月26日土曜日

野生動物との出会いは突然に

 ブログに書きたいネタはたくさんあったが、しばらく書く暇がなかった。

 今回は、2週間前に行った宝篋山での観察会について書いてみようと思う。

 約2週間前、同期のH君と一緒に宝篋山の夜間観察会を開催した。開催したといっても、二人である。同期の間で「里山」など、自然関係の勉強会を開いてはどうかという話があって、宝篋山での夜間フィールドワークを提案したのだが、予定があったのがH君だけだった。

 メインとなるべくホタルはもう時期としては遅いので、決行することにした。

 ただし、今回はホタルだけではなく、前回見つけたクヌギの樹液の出ているところでカブトムシやクワガタを探したり、夜動きの鈍い魚や水生昆虫を観察してみたり、タヌキやイノシシの足跡を探してみることにした。

 H君は今後の研究のためにももっとフィールドワークの経験を積みたいとの事だった。自分としても、やはり本を読むだけではフィールドでの”勘”は身につかないとつくづく感じていたので、本当にフィールドワークは重要だと思う。

 さて、今回の夜間観察会の成果は以下のとおりである。
カブトムシの残骸。
残念ながら、生きた甲虫類はあまり見れなかった。このカブトはうかつにも昼間に飛んでカラスか何かに食べられてしまったのだろう。

田んぼにいたコオイムシ。
コオイムシの生体を宝篋山で確認するのは初めてだった。他にも田んぼにはヒメガムシ・ヒメゲンゴロウ・シマゲンゴロウなどがいた。

マムシ
御存知の通り本州では最凶の毒を持つ蛇である。通り道の足元を照らしたらいたのだから恐ろしい。

とぐろをまいて寝ていたようだ。まだ若いようで小さかった。この場所は山と田の境界なのだが、二年前にも同じ場所でマムシに遭遇したことがある。


 夜間だったので、写真はあまり多く撮れなかった。ホタルの方は、もう時期が遅いということもあり、また当日は非常に風が強かったということもあり、前回よりかは見れなかった(それでも10匹以上は見れたが)。

 用水路では、浅いところにドジョウとアメリカザリガニが大量にいた。魚は本当に夜間は動きが鈍く、手でも掴めそうな勢いだった。また、大きいスジエビの目がライトに反射して褐色に光るのが少々不気味だった。

 その後、田んぼで足跡探しをした所、足跡どころか本物のタヌキが正面から歩いてきていて、エンカウントしてしまった。お互いが正面を向き合った形で出会い、タヌキはすぐに逃げ出したがH君もバッチリと見ることが出来た。

 まさか本物を見ることができるとは思ってもいなかったので嬉しかった。

 やはり、フィールドに出るといいことがある。

2014年6月24日火曜日

宝篋山散策 ~棚田から山頂まで~

 先日二回に渡って宝篋山に行ってきた。今回は、その時のことをまとめて書いていこうと思う。

 宝篋山については先日航空写真で時代を追ってみたところ、山全体でかなり植生の変移があることがわかった。具体的には、アカマツ林から針葉樹、広葉樹林に変わっていたり、皆伐があるなどだった。それを現地に行って確認してこようと思ったのと、ただ単に自然観察をしようと思って行ってみた。

 見た目でずっと変わってきていないように見えて、実際にはこの60年で大規模な変化を繰り返してきたようだ。一旦禿山になっていたのに数十年でわからないほど回復するとは、自然の力というのはすごいものである。

1975年の宝篋山航空写真。今と全く植生が違うことがここからもわかる。
国土地理院空中写真閲覧サービスより。

・麓 

 麓の棚田は、かつて皇室献上米ともなった小田米の産地だ。中央の高台は畑や放棄地になってしまっているが、沢筋は今でも立派な田んぼがある。一部では減農薬栽培をしているようで、今では珍しい水生昆虫や水草を見ることができる。
ホタルブクロ
人工的に植えられたのか、判別はつかなかった。個人的に好きな花。
ウラナミアカシジミ
そこそこレアとの話が
水だけを貯めたビオトープのようなところで発見。
これはシマゲンゴロウで、中型のゲンゴロウだ。小型のものはともかく、中型以上は生息地を選ぶ。
準絶滅危惧(NT)(環境省レッドリスト)
同じビオトープの水草。中央の黄緑がキクモ、少し濃い緑がシャジクモ。他に多く生えているものは分からなかった。

麓から少し行ったところは林のようだが、これは湿地の先駆種のハンノキだ。
上記の写真で棚田だったところが放棄されてこうなったようだ。


色々と問題になっていた麓の人工池に放されたニシキゴイが打ち上がって死んでいた。コイが飛び跳ねて死ぬことはよくあるらしいが、、池から垂直に3メートルほど高いところで死んでいたのが不思議だ。ひとのイタズラか、動物の仕業かもしれない。

・登山

 実は、宝篋山の山頂まで行ったことは今までなかった。今回はキノコの研究をしている同級生と登れたため、途中に生えているキノコの話や、キノコと植物の関係の話を聞くことが出来た。

 見えないところで働いている自然というのは、見えないけれどもとても大きな働きをしている。キノコの植物に与える影響というのは単なる腐朽だけではなく、栄養分を分け合う共生関係もあるらしい。そんな働きにも目を向けられるようにならなければいけないと思った。

 また、山頂近くではソウシチョウの群れを見ることが出来た。


筑波山女体山頂付近のソウシチョウ
6/14撮影

 ソウシチョウは、姿も鳴き声も大変美しい鳥である。筑波山では登山道周辺にもよく出てくるため、その鳴き声に耳を傾ける登山客も多く見かける。しかし、ソウシチョウは特定外来生物に指定されている。元々ペット用に輸入されていたのが、放されて野生化している。ウグイスなどのニッチを奪うおそれがあるとのことで、特定外来生物に指定されたようだ。

 正直、ブラックバスのように在来種を捕食するような生物の特定外来生物指定は納得できるのだが、ソウシチョウには疑問を感じていた。しかし、筑波山での現状や、宝篋山にまで広がっている繁殖力の強さを目の当たりにすると納得である。

 このように人為によって持ち込まれた生き物は、たとえ美しくても生息が広がらないように努力しなければならないのだろう。


ヒトクチタケ
枯れた赤松につくそうだ。この赤松は大木だった。宝篋山は元々赤松だらけだったそうだが、今は尾根筋にわずかに残るのみである。

オオホウライダケ
沢沿いの登山道で多く見られた。
 
イノシシの足跡。宝篋山に限らず、筑波山全域でイノシシの被害は広がっている。キノコも食べるため、セシウムが濃縮されてしまっているのも問題となっている。 
野生化したチャノキ。元々栽培していたものが意外と広範囲に広がっている。もちろん、これからも美味しいお茶が作れるようだ。

岩場の苔も美しい。

宝篋山全体は花崗岩で出来ていて、このように美しい渓谷を見ることもできる。

沢を抜けた中腹からはコナラ中心の広葉樹林が広がる。
樹齢を重ねたヤブツバキも見ることが出来た。

山頂のホタルブクロ。これは人工的に植えられたか?

山頂からの眺望。この日は靄がかかっていた。

・夜

 実は、宝篋山はホタルのスポットだ。水生昆虫が多く生息しているところは、同時にカワニナも生息する。そのカワニナを餌とするホタルが多く見られる。ホタルは本来(ここ数百年の歴史でという意味だが)二次的自然に多く見られる。カワニナは砂地の、少し汚れた有機物の多い環境に生息する。そんな環境は本来洪水の後の河原などに成立するものだが、田んぼと用水路というのはその環境を満たす絶好の生息場所だ。用水路は定期的に手入れされ泥が除かれる。また、集落や田から流れる有機物はその餌となる。単に清やかな清流にはホタルもカワニナも住みづらいのだ。
こんな環境が、特にヘイケボタルなどにとって住みやすい。
減農薬・非暗渠、コンクリート化など
4/24撮影
 
 ある程度の人為が生物多様性を増すという例で、ホタルはその最たる例だろう。逆に、この理論が自然に手を加えることに対して暴走を起こすこともある。今の長らく放棄された耕作放棄地や里山は「荒れた」状態だから、手を加えてもとに戻すべきだというものだ。

 これは、確かに大事なことだ。「荒れた」自然は見た目も悪いし、人が利用しづらい。だからといってその放置されてできた環境は悪いものなのだろうか?それを含めて自然であり、「荒れた」というのは主観だ。人が手を加えて住みやすいホタルのような生き物もいれば、逆に住みづらい生き物もいる。そんな生き物たちのこともよく考えることが真の自然保護・保全だろう。

 というのも、この宝篋山では近年大きな意見の衝突があるからだ。ボランティアの方々は多くの人に利用してもらえるように、山を整備して「里山」にしようとしている。一方で、今ある自然に対してそれを壊してしまうのはそこに住む生き物たちのことを考えていないという意見だ。

 そして、例年多くのホタルが生息していた場所もその対象となって、大きく環境が変わってしまったのだ。今まで藪があり、沢があったところが焼き払われ、せき止められ、あろうことかコイが放された。

 あまり知られていないが、コイは外来種だ。しかも、大食漢でその場の水草や貝類を食べ尽くしてしまい、環境に大きな影響を与える。元からいる場所ならともかく、綺麗だからという安易な理由で放しては絶対にいけない。

 どこまで人為を許すのか、というのは非常に難しい問題だ。見た目が綺麗だから、と山にコスモスや園芸品種のツツジを植えるのは正しいのだろうか。自然に手を加える時は、その影響を熟考してもしきれないほどでなければならないだろう。これに対してはいろいろな意見があるだろうから、自分にとって長く研究していきたいテーマだと考えている。

 いずれにせよ、この美しい蛍の光がこれからも残っていってほしいものだ。
ヘリケボタル

ヘイケボタルとゲンジボタル、オバボタルがみられる。

 

 

2014年5月22日木曜日

水槽について ~日淡アクアリウム~





相変わらず、いろいろと書きたいことが溜まってしまっている。
 最近「スタンフォードの自分を変える教室」という本を読んでいる。身の回りにあふれる欲求に対してどのように対処していくのか、というのが目標の達成には必要なそうだ。至極当たり前の事を言っているようだが、実際に具体例を言われてみるとなるほどと思う事例も多い。

 ひとまずは、小さなことから始めていってこのブログに書き込んでいく時間も作っていきたい。


 さて、前置きが長くなってしまったが、今回は自宅の水槽アクアリウムについて紹介したい。

 アクアリウムと書くとなぜか少しオシャレに見える。といっても、自分が本格的にアクアリウムに取り組みだしたのはここ半年のことである。その前までは一応水槽は置いてあったが、なんの管理もなされていなかった状態でさかな達には非常に悪いことをしていた。

 本格的に始めるきっかけとなったのは、牛久自然観察の森の「ハコビオ」水槽展示である。

 縁あってこの展示に関わることが出来たのだが、牛久自然観察の森では「牛久周辺の水辺の生き物」をコンセプトに展示を行っている。展示する生き物は田んぼや用水路でかつて当たり前に見られたであろう水生昆虫や魚、水草などで、そのコンセプトに自分は惹かれた。

 どうも、自分にとっては熱帯魚や熱帯の水草などは派手すぎて受け付けないものがあった。その点、日本の魚や水草はなにやら枯山水的な魅力を感じた。また、近場の里山でフィールドワークする身にとって、そこで採集した生き物を眺められるというのも魅力だった。
京都竜安寺の石庭。こんなイメージがお気に入り。
牛久の水槽(4月時点、現在はリセットされて変わっている)
水草と流木の組み合わせに惹かれた。

 結果、半年前に出来上がった水槽がこれだ。
2013/11
そして、現在はこうなった。三角構図?知りませんね...

現在の水槽。トリミング直後

 見ていただくと分かる人にはわかってしまうのだが、この水槽、上で日淡日淡と言っておきながら純粋な日本淡水魚水槽ではない。

 実は、セッティングから半年の間にアクアリウムをしている先輩からトリミングした水草を頂いたり、元からあった水槽の水草を引き継いだりもしている。その辺りの種類はまだ自分の不勉強のためわからないままとなってしまっている。

 しかし、一部の水草やレイアウト、そして魚にはなるべく日本のものを使ってみた。
 某友人には、「日淡にいきなり行き着くなんて変態だね。」と言われてしまったが、どうやら普通は熱帯魚などでは飽きたらずに行き着く先が日淡の世界であったらしい。

 ともあれ、この水槽についてどんなふうに作っていったか、以下で書いていこうと思う。


~レイアウト&設備~

 レイアウトはやはり枯山水へのあこがれから、それらしいものを模索してみた。セッティング初期の段階では、石を並べてソイルを砂に見立てていた。ちなみに、石は礼文島の露天で格安で購入した珪化木と、石垣島の海岸で拾って持ち帰ったものを使っている。初期の設備にはある程度お金をかけたいが、それ以外のものは購入せずに自分で探したものを使いたいという思いがあった。

 ソイルは、ブルカミアというものを使っている。このソイル、実は非常に高価なのだが、カタログに書いてあることが忠実に守られているので買ってよかったと思っている。というのも、このソイルの謳い文句は「水換え不要・寿命2年」なのである。今のところ半年使ってきてそれを実感できている。また、色が通常のソイルよりも明るい茶色なので全体が明るく見えるのも気に入っている。

濾過システムは底面フィルターを使っている。これはブルカミアの推奨する環境で、また水中ポンプを使っているので非常に静かだ。

 ライトには、AQUA SYSTEMのAXY LC 600を二灯使っている。正直この費用が設備投資のかなりを占めてしまった。このライトは最近流行りのLEDライトだ。LEDは、見た目もコンパクトで美しく、消費電力や発熱も低めで寿命が長い。自分の水槽には是非、と思っていたライトであったが、水草の育成に向いた仕様のものはかなり少なく、また高価になってしまう。まだまだ発展途上の分野なのでこれからの進化が期待されている。
左側3つが珪化木、他の石は石垣島の海岸で拾ったもの。

~水草~

キクモとヨシノボリ、ヤマトヌマエビ
この水槽で純粋に日本産のものといえるのは、キクモミズユキノシタのみだ。後々入れ替えていきたいとは思っている。

 どちらも日淡が好きなアクアリウム仲間?の方から頂いた。けっこう強いので、飼育も簡単だ。ちなみに、後者のミズユキノシタは宝篋山で採集したもので、増えたものは元の位置に植え戻している。

やはり、このような水草は近年見れなくなっているのが寂しい。少しでも生息数が増えてくれればと思う。


~さかな~

ドジョウ。半年でかなり大きくなってしまった。掃除屋。

ヨシノボリ。底を這う姿が可愛らしい。

ヤリタナゴ。雄の婚姻色が美しい。
カワムツ?ヌマムツ?

 魚とエビは、ヨシノボリ・ヤリタナゴ・ドジョウ・カワムツ(らしきもの)・ヤマトヌマエビ・スジエビを飼育している。

 大半は近くの宝篋山の用水路で採集してきたものだ。さすがにタナゴは土浦観賞魚という店で購入したが、こう見ると日淡というのも熱帯魚に負けず劣らずな美しさを持っている。

 この魅力をもっとたくさんの人と共有できたらいいのに...


また水槽に手を入れていったら紹介していこうと思う。