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2014年8月4日月曜日

筑波山登山 ~車は偉大~

 今回も、高校時代の友人が筑波山を登りたいということなので案内をした。

 気がつけば、月に一回筑波山を登っている。スパンとしては季節のうつりかわりも見れて、嫌になるほど高頻度というわけでもないのでちょうどいいかもしれない。

 往復は友人の車にのせてもらった。今まで自転車で行っていたが、やっぱり車は偉大だった。筑波山神社周辺にはあまり止めたくなかったので、つくば道の麓の市営駐車場に車を停める。

つくば道。かつての参拝道で、等高線に垂直に登るため自転車はおろか車も少々きつい傾斜。

最後には階段が復元されている。横は臨時開業することもある旧筑波郵便局。

 この日は非常に蒸し暑く、日差しも強かった。つくば道には当然木陰はなく、筑波山神社に着くまでで既に汗だくになってしまった。筑波山神社から先は森の中の登山道なので、楽になるかと思いきや湿度が凄まじくダウン。そこそこの頻度でおいてあるベンチに毎回腰をかける結果となった。二人して「チェックポイント!!」というほどである。

 夏の日の低山は、たとえ朝早くともかなり厳しいかもしれない。8月にも行きたいが、よく計画しておいたほうが良さそうだ。

 
御幸ヶ原では旧暦の七夕祭入りが開かれていた。


 いつもどおり女体山の山頂を目指す。そういえば、筑波山神社コースから登るのは数カ月ぶりだった。途中、男女川のところでアサギマダラが飛んでいた。筑波山は飛来地として有名らしいが、初めて見た。

 その後、女体山頂付近に差し掛かると、笹の一斉枯死が見られた。

女体山頂付近の笹。前回花が咲いたと報告したが、やはり花が咲いて枯れたようだ。笹は地下茎でかなりの範囲に広がっており、一斉枯死する。

 笹の一斉枯死は、花が咲いたあとなので数十年とも数百年に一度だとも言われている。この機会に、それまで笹との競争に負けていた稚樹が育ち、世代の交代が起きやすくなる。特にこれはブナ林でよく起きることで、近年衰退しているという筑波山のブナ林もこれで持ち直してくれるのだろうか。ただし、逆に鼠が笹の実を食べ爆発的に増え、それが木の実も食べ尽くしてしまうという事例もあるようだ。

 来年度にどうなっているかに注目していきたいと思う。

 さて、女体山の山頂では先月に引き続き多くの蝶が舞っていた。今回はアカボシゴマダラを見ることはなかった。しかし、ナガサキアゲハの夏型が飛んでいた。これも、元々は南国の蝶だ。しかし、温暖化の影響か年々分布域が北上しており、つくばでの目撃例もあるのでそれほど珍しいことではないだろう。オニヤンマなど、トンボ類も多く現れるようになった。
タテハチョウ科。残念ながら、自分にはこの種類の蝶は苦手でわからない。

キアゲハ。

 帰りはつつじヶ丘まで下り、そこから筑波山神社へと下る道を通った。
 平日とはいえ、やはり暑さのせいかいつもよりかは人が少なく感じた。これからは特に熱中症に気をつけていこうと思う。



2014年7月9日水曜日

筑波山は外来種天国? ソウシチョウとアカボシゴマダラ

約一ヶ月前の筑波山登山の出来事だが、記事にしてみようと思う。

筑波山に外来鳥であるソウシチョウが多く生息していることは、既に何回か記事に書いている。ソウシチョウは特定外来生物にも指定されており、日本の侵略的外来種ワースト100にも入っている。元々は中国原産の鳥で、姿形や鳴き声が美しいことからペットとして飼われ、逃げ出した個体や放鳥された個体が筑波山に住み着いたようだ。

2014.5.14 女体山の尾根付近にて

2014.6.4 女体山頂付近にて
なぜ筑波山で定着したかわからないが、少なくとも筑波山のつつじヶ丘ー女体山コースでは登ってその鳴き声を聴かない時はないほど増えている。今回は山頂付近で群れでいるところを目撃したほどで、ウグイスなどの小鳥のニッチを脅かすのではないか、という侵略的外来種指定の理由もうなずける。宝篋山でもその生息は確認することが出来た。

 一方で、その姿形や鳴き声の美しさから登山客には人気である。元々籠の鳥であったためか、警戒心が薄く登山道沿いにも度々姿を表し登山客の足を止めている。その人達がこの鳥を外来種であることを認識しているかどうかは分からないが、個人的に、この鳥が人の手によって放たれたものと知ってしまうとその美しさにも興ざめである。「万葉の時代の控えめな鳥の鳴き声とはかけ離れている」という人もいた。


 さらにもう一種紹介したい外来種がいる。それは、女体山山頂でキアゲハが乱舞している中に突然現れた。

2014.6.14 女体山頂
最初は、アサギマダラか?と思った。筑波山にはアサギマダラの渡りの中継地があり、よく姿を見かけると聞いていたからだ。しかし、レンズをズームに変えてみてどうも違うことに気づく。アサギマダラはオレンジの縁のはずだが、この蝶は赤色で、しかも一部分でしかない。マダラチョウの仲間でこのような色合いの蝶は見たことがなく、家に帰って図鑑で見ても定かではない。

 そこで、やどけんのメンバーや牛久自然観察の森にて質問してみたところ、この蝶はアカボシゴマダラであるということがわかった。

同日。アカボシゴマダラ(夏型)
タテハチョウ科に属し、日本では南西諸島を中心に見られる。近年関東にて大陸型の亜種の分布が確認されている。

同日。アカボシゴマダラ(夏型)
アカボシゴマダラは、本来日本においては南西諸島にしか生息しない種である。しかし、どうやら愛蝶家によるゲリラ放蝶によって、大陸型の亜種が関東を中心に分布を拡大しているようだ。愛蝶家にとっては、この外来種が在来種に与える影響よりも、アカボシゴマダラの美しさの方が大事なようである。

 確かに、この蝶は美しい。自分でも見ていてほれぼれとする美しさだ。しかし、そのような理由で本来生息しない生物を放したことによる影響について、その人はこれまでの歴史を振り返ったことがないのだろうか。人為的に持ち込まれた種によってどれほど生物多様性が失われてきたことだろう。このアカボシゴマダラも、植樹であるエノキを巡って、同じくエノキを植樹とするオオムラサキやゴマダラチョウと競合するものと考えられる。1995年に初めて埼玉県で確認されて以来、現在に至るまで関東全域に生息域を広めているところを見ると、その繁殖力の強さも伺える。


 ソウシチョウとアカボシゴマダラについて共通して言えることは、どちらも「美しい」から放されたということだ。そして、美しいゆえにこれが外来種だから駆除すべき、あるいは広めるべきではないと言っても、世間ではあまり受け入れられないという問題もある。これらの生き物は見る人を楽しませているのだからいいではないか、ということである。似たような問題は、京都においてマスコットキャラクターと化したヌートリアや、北海道にて釣り客のためにニジマスを放流する団体など、全国に見ることができる。

 人間が見るからには、その利用や経済的な側面、見た目から生き物がより好みされるのは仕方ないことだろう。誰だってゴキブリを保護しようだなど思わない。しかし、それを「自然」の領域で使ってしまってはそれを「自然」といえるのだろうか。

 筑波山は全域が水郷筑波国定公園に指定されている。そして、これらの生き物が見られたのは原生的な自然を保護すべく設定されたはずの「特別保護地区」である。特別保護地区では一切の動植物の移動・採取が禁止されている。ある意味、この法律がソウシチョウとアカボシゴマダラの駆除を阻んでいるというのも皮肉なものである。

 他方で、「外来種」と一方的に決めつけて攻撃する風潮もどうだろうかという意見もある。イネや殆どの野菜、家畜は元を正せば外来種であり、人為的でなくとも広がる外来種もいる。そのあたりと上手く付き合って自然と人間の領域を考えることが今後求められていくのだろう。


 なお、参考資料として610氏から以下の資料を紹介していただいた。
茨城県坂東市におけるアカボシゴマダラ(チョウ目:タテハチョウ科) の羽化の記録
茨城県におけるアカボシゴマダラ (チョウ目: タテハチョウ科) の記録

追記:アカホシゴマダラとなっていましたが正しくはアカボシゴマダラでした。アドバイスを頂き、茨城県自然博物館に目撃を報告しました。

2014年6月12日木曜日

筑波山キャンプ

前回の更新からかなり間が開いてしまった。
本当に、日記感覚でつけていくように努力できるようにしなければ…

今回書くことも、実は少し前の出来事になってしまう。
6/8~9にやどけん(野生動物研究会)で、筑波山キャンプに行ってきた。このキャンプはやどけんの恒例行事で、毎年この時期に行っている(そして大抵の場合雨である)

 キャンプ場は筑波高原キャンプ場というところだ。場所としては筑波山の北側、裏筑波と言われるところである。水郷筑波国定公園の特別地域で、このキャンプ場周辺では採集などに関して特に規定はない。しかし、キャンプ場自体は作られてからかなりたっていてなかなか古い。筑波山では施設の老朽化が各地で問題になっていて、国定公園全体の問題となってしまっている。もっとも、やどけん部員に対してはそんな古さなどお構いないしで、むしろ虫が出れば歓迎するほどである。


例年雨が多いとはいえ、少しは晴れ間が覗いてくれるのが常であった。2年前には、二日目以降は晴れて見事な雲海を見せてくれたものである。筑波山は、関東地方にポッカリと標高900m近くの山があるために、氷河期の生き残りを含めた固有種の宝庫となっている。キャンプではそれらの生き物を観察することが主な目標だ。
2012年に見られた雲海。標高1000mも行かないところで
雲の上に立つとは思ってもいなかった。

  キャンプ場到達直前、林道脇でイノシシを見かける。野生のイノシシを見かけるのは初めてで、天候は最悪とはいえこれからに期待がかかった。もっとも、筑波山全体としては、イノシシはほぼ年間を通じて駆除期間となっているほど増えてしまっている。夜行性なのでめったにお目にかかれないものであることには代わりはないのだが。

 ちなみに、キャンプ場周辺は標高的には冷帯の植生も混じってくる場所である。カエデやシデ等がある一方、コナラなども一部には生えている。しかし、筑波山の北側は造林の盛んなところで、比較的よく手入れされたヒノキの人工林も混じっている。そのため、様々な動物・昆虫に出会うことが期待できる場所だ。

 しかし、それは天候が良ければの話だった。結果としては、二日間を通じて大雨で、まともな採集はできなかった。初のやどけんの大きなイベントとなるはずだった一年生たちには非常に残念な結果となってしまった。

 夜のBBQでさえ、炭が湿気っているほど常に雲の中という有り様だった。ライトトラップもやったが、大型の甲虫は来てくれなかった。沢には期待したが、雨と増水ですこしだけしか行動出来なかった。それでも、一年生たちは固有種のツクバハコネサンショウウオやサワガニを見つけていて、将来有望である。

ギンリョウソウ。腐生植物とよばれ、キノコのようにして
栄養を得ているが、れっきとした植物である

ツクバハコネサンショウウオ。昨年ほどに新種として発見された。

大量のサワガニ。実は結構美味しい。

サイレント・筑波

 やどけんは既にOBとなってしまったが、新入生たちもたくさん入り活気づいて何よりだった。現役生のじゃまにならないよう、これからも活動に参加していきたい。


 

2014年5月13日火曜日

筑波山 その3 ~登山と下山~

~つつじヶ丘-女体山頂~

つつじヶ丘から徒歩による登山に入る。二人共自転車の登りの負担が脚に来ていて、足取りが重い。
 
 つつじヶ丘からしばらくは、かなり人為の入ったエリアを通る。大学の植生の研究者である上條先生によると、江戸時代から草刈り場として利用されてきた場所らしい。もっとも、それは筑波山全体に言えることなのであるが。このエリアだけ比較的その様相が残っているのは、「つつじヶ丘」の名称の通りツツジを多く植えているためなのだろうか、それとも「風返峠」名前の言うように尾根筋で強風でも吹くのだろうか。

 しばらく歩くとようやく日差しが遮られ、木漏れ日が入るほどの植生となる。それでも、向かって左側はスギ林で、右側はコナラなどの雑木林でまだ若い森の様相がある。

 ここから少し行くと、アカガシの生える標高となる。アカガシは常緑広葉樹の仲間にしては珍しく、比較的標高の高い場所に生えている。この辺りから、冷温帯性の植生が増えてくる。

 登山道の中間地点、筑波山神社方面への道の分岐点の少し上には、台風で折れてしまった巨大な杉の切り株がある。これを少しでも輪切りにして、持っていければ、素晴らしいテーブルになるのにといつも思ってしまう。ちなみに、分岐点は休憩所となっていて、そこにはその杉を使ったベンチやテーブルが有る。

 ここで、すぐ近くから美しい鳥の鳴き声がした。どこにいるかと見回すと、k村が見つけてくれた。その鳥は登山道のすぐ脇、杉の丸太や枝が散乱する場所で鳴いていた。
ミソサザイ。この時望遠レンズを持って行かなかったことが悔やまれた。
杉の切り株 2013
後にわかったのだが、この鳥はミソサザイという鳥であった。翌日鳥好きの知人に伺って判明したのだが、その人はこの鳥を求めて軽井沢に行く予定だったらしい。いるところにはいるようなのだが、筑波山で見れるとは思ってもいなかったらしく「筑波山行き決定した。」と言っていた。

 登山道は尾根沿いに続く。ここ以降は岩場が多くなり、急に傾斜がきつくなる。これは筑波山を構成するはんれい岩がこの標高から地表に現れてくるためである。はんれい岩は花崗岩によりも硬く、削れにくい。同時に、筑波山を代表する奇岩群も現れてくる。
2013

2013
  
 そして、さらに標高が上がってブナ帯へと入る。ブナは筑波山を特徴付ける主要な種だ。ブナは日本の冷温帯を代表する樹木で、基本的には日本海側に分布している。これは冬季の多雪がブナの生育、特に後継樹の成長に大きく影響しているためで、太平洋側の関東平野では筑波山に生息地が点のように存在している。氷河期時代の生き残りが温暖化で上へ上へと追いやられた結果である。近年は温暖化の影響を大きく受けていると言われている。
新緑のブナ。慣れてくると樹形で判別できるようになる。

 個人的に、ブナは非常に好きな木だ。なぜかと言われてもよくわからないが、あの樹皮の模様と葉の形、色を気に入っているのかもしれない。しかし、筑波山のブナはよく見られるような、白の斑点が入った美しい樹皮をしているものは少ない。これは雪の少なさが原因なのか、大気の問題なのか、自分にはよくわからないが、筑波山におけるブナの大きな特徴だと思っている。


新潟県のブナ林通称「美人林」。名前の通り非常に美しいが、この森は相当人の手が入っている。

 この場所で再び鳥の鳴き声を聞いた。先ほど聞いたものとは違うが、とても美しい鳴き声だった。再び、その姿を登山道のすぐ脇に捉えることが出来た。
ソウシチョウ
最初はキビタキか?と思った。やはりこれも翌日に鳥好きの方に聞いて判明したのだが、ソウシチョウという鳥であった。これは日本の侵略的外来種ワースト100にも入っている外来種で、元々鳴き声が美しかったために中国から輸入されたものらしい。筑波山は主要な生息地になっているとのことであった。今回は、冬に何度も登った時より鳥をよく見れた気がする。

 そして、女体山頂へと着いた。途中からは二人共もはやあまり疲れを感じずスイスイと登っていた。山頂付近はシーズンということもあり、登山者で渋滞していた。筑波山は女体山と男体山からなり、祭神はイザナギとイザナミである。いつも女体山の方が眺望が良いためそちらに登ってしまっている。

 山頂には筑波山神社・女体山の本殿(中腹は分社?である)がある。ちなみに、二人共願いは
「良い出会いがありますように。」
だったようだ。真面目な話、筑波山は万葉の時代から男女の出会いの場である。

 山頂の岩の、いつも自分のお気に入りの場所で昼食を食べる。天気は快晴だが、少し靄がかかってしまっていた。条件が良ければ東京スカイツリー、新宿の高層ビル群、果ては東京湾まで見えるのだが、それをk村に見せることは出来なかった。このポイントは、270度ほどの大パノラマを楽しめ、柵などの障害物もなくとても気持ちがいい。
山頂から麓を望む


ゆーみんのひこうき雲を流したくなるような風景

2013 12月
2013 11月
ちなみに、他の日ではこんな感じである。すっぽりと雲に入ってしまって何も見えない時もある。


~女体山頂-帰宅~

 景色を堪能したところで、帰宅する。下りは驚くほど早い。

 再びソウシチョウに出会う。今度は真上で鳴いてくれた。

 つつじヶ丘から、帰りは八郷の「ゆりの郷」という温泉に向かうために石岡方面に向かう。60キロ以上を自転車で出したのは初めてだったが、とても楽しいものだった。相変わらずk村のテンションは高い。



 最後は、温泉に入って朝日トンネルを通って帰ってきた。帰ってきて、k村が
「大学生活でトップ10に入る楽しさだった。」
と言ってくれたのは、企画したこちらとしてもとても嬉しいものであったし、自分としても楽しかった。

 また機会があればこんな小旅行を楽しんでみたいものである。


2014年5月12日月曜日

筑波山 その2 ~ヒルクライム~

一昨日(2014/05/10)筑波山に登ってきた。
きっかけは、東京の大学に通う高校の同級生(以下k村)の
「なんか自然があるところに行きたい。」
の一言であった。

彼がなぜそのような心境に至ったかは知るすべもないが、なんとなく都会の喧騒に疲れてしまったのだろうか。
かく言う自分は、つくばに住んで3年になるが、人のあふれる大都会というのはなんだか近づきがたいものになってしまった。

ともかく、k村の要望に答えるべく、筑波山登山を提案した所、なんと自転車で行ってみたいと言い出したのである。もちろん、彼は自転車(クロスバイクやロードバイク)を持ってもいないし、乗ったこともない。そこで、自分の持っているクロスバイクを貸す事にした。予定ルートはその1で紹介した不動峠ルートとしたが、初めて自転車に乗る彼が果たして峠越えなどできるのだろうか。

~大学-つつじヶ丘~

色の違いはスピードを表す
不動峠の連続勾配がお分かり頂けるだろうか


これらはgoogleのMy tracksというアプリを使って作成した。

  • 9:20 大学発
  • 10:22 不動峠アタック開始
  • 10:50 不動峠を超える。筑波山スカイラインへ
  • 11:15 風返峠着。つつじヶ丘への最後の坂道
  • 11:30 つつじヶ丘着

 前日夜にk村と久しぶりの再開をする。と言っても、彼とは2月に東京で会っていたのであるが。母校の人たちとはつくばにいるとなかなか会えるものではない。と言っても、彼にとっても同じ大学にいても、同じ方面の電車に乗っていてもあまり会うことはないらしい。さすがに大学四年ともなると高校時代の付き合いというものは薄れてきていて少々寂しいものがある。

 当日は快晴で風もなく、絶好のおでかけ日和であった。初めて乗るクロスバイクにもk村は快調に乗りこなし、ひとまず安心をする。さすがは自分とほとんど変わらない体格をしているだけはある。彼も自分も高校時代は足が長いキャラ?であった。

 大学周辺から筑波山方面へは、一ノ矢八坂神社の横を通ってつくばりんりんロードへといたる道を使う。この道は一直線で車通りも少なく、筑波大生に限らずたくさんの自転車乗りに利用されている。途中、大学のある台地から桜川沿いの田園地帯へと下る道は○○高速と呼ばれ(名称は忘れてしまった)一気に加速でき、見通しの良い直線のため勝負を仕掛ける人もいるらしい。ここで、k村は初めて体験する速度に叫びだし、とてつもなくテンションが上がっていた。昔から変わらない彼のテンションは面白い。あそこまで嬉しそうだとこちらまで嬉しくなる。

 桜川を超えると小田付近からつくばりんりんロードへと入る。りんりんロードは筑波電鉄筑波線の廃線跡を活用したサイクリングロードだ。TXの開業まで廃線にならなければ…と切に思う。
旧筑波駅。駅のホーム跡は休憩所などに利用されている。 2013

 今回は不動峠から登るため、旧筑波駅までは行かずに北条の手前でりんりんロードから外れる。不動峠はこれが峠道なのか?と不安になってしまうほど狭く、入り口もわかりづらい。その分、自転車乗りたちにとっては格好のトレーニング場所となっている。この日は天気もよく、休日のためか、多くのサイクリストたちが登っていた。今まで何度か来たことはあったが、平日だったり、シーズンオフだったりであまり人には会ったことがなかったので驚いてしまった。人はなぜか自転車にのる時と登山するときは紳士になる。すれ違う・抜かす・抜かされるたびに挨拶されるのも気持ちいいものである。
 この坂道にk村はついてこれるだろうか?という不安は杞憂であった。むしろ、真後ろにつかれたり抜かされたり煽られるほどであった(彼の荷物も全部自分が持っていたとういうこともあるが…) バトミントン部の体力、恐るべし。

 無事、不動峠を超える。k村はほとんど息も切れていない。さすが運動部。ここからは筑波山スカイラインを行く。時たま現れる「二輪車通行禁止」の表記がここを走ってもいいものか、という気分にさせるが、自転車は通行可だという人の言葉を信じてみる。大学の公園について研究している教授がおっしゃるには、まだ日本、特に筑波山では自転車による登山というものの馴染みがなく、法律や行政の対応が追いついていないらしい。そもそも筑波山はビジターセンターすらなく、レンジャーもいない状態では通常の登山者への対応さえできていないのであるが。
 この道はアップダウンが激しく、スピードの変化も激しい。相変わらずテンションの高いk村は後ろで叫んでいた。楽しそう。

 そして、風返峠へと至る。ここからつつじヶ丘へはループ線も含めた1.5kmの登りである。覚悟を決めて登り始めたが、k村はあっさりと登ってしまう。
「あ、終わっちゃった。」貴様何者だ。つつじヶ丘にて記念撮影。
つつじヶ丘を望む

(続く)





筑波山 その1 ~筑波山と自転車と~

実質ブログ初投稿である。
さて、記念すべき第一稿は、筑波山についてにしようと思う。

筑波山は茨城県つくば市に位置する標高877メートルの山で、古くは万葉の時代にも登場する歴史ある山だ。筑波山は火山ではなく、隆起した深成岩が風化せずに地表から突き出ている山である。関東平野にポッカリと突き出ているこの山は、氷河期時代からの生き残りも多く自然環境的にもとても興味深い。

つくばりんりんロードからの筑波山 2013
さて、自分にとってこの山は自宅のアパートの玄関を出れば目の前に浮かび上がる山だ。かつて埼玉県に住んでいても東にポッカリと浮かぶこの山は印象的であった。つくばに越してきて、しばらくはただ見ているだけであったが、昨年からその魅力に惹かれて度々登山するようになった。

そのアクセス手段は、時たまバスや車であることもあるが、たいていは自転車である。
筑波山神社付近にて 2012
筑波大学周辺から筑波山の麓までは、自転車でわずか40分ほどである。そこから登山口へは3パターンの行き方がある。

第一は、通常最も使われるルートで、筑波山口から筑波山神社・つつじヶ丘を目指すルートである。この道は路線バスや乗用車も多く通るので自転車にはあまりオススメではない。

第二に、つくば道を使い筑波山神社に至るルートだ。つくば道は筑波山口から少し東寄りに、江戸時代からある道で、両脇に広がる街並みを眺めながらゆっくりと歩むことができる。つくばフットパスのルート候補にも上がっている道で、車も来ず歴史を感じたいならこの道である。ただし、もともと階段の一直線を舗装したような道で、とてもではないが自転車に乗って移動はできない。麓付近の鳥居近くに市営の駐車場があるので、そちらに止めて徒歩で上ってもいいかもしれない。

どちらも、筑波山神社まで行ってしまうと自転車でも駐輪料金を払わなければならないので注意が必要だ。

そして第三のルートが、不動峠から筑波山スカイライン、風返峠を経てつつじヶ丘に至るルートだ。このルートは自分の最もお気に入りのルートでもある。何よりも楽しいのが、不動峠とつつじヶ丘手前でのヒルクライムだ。この場所は自転車乗りにとって定番のルートになっていて、休日となると多くのクライマーが挑戦する場所となっている(かつてママチャリの後輩に登らせてしまってひどい目に合わせてしまったことがある。ゴメンナサイ)
比較的車が来ない場所であるので、ゆっくり登っても問題ない。時たま開ける眺望も抜群だ。
つつじヶ丘にて 2013

不動峠より 2013

そして、今回(2014/05/10)はこの不動峠ルートで筑波山に登ってきた。詳細は次回にて(明日更新します)