2014年11月27日木曜日

秋の宝篋山

とっても久々な投稿。

面倒臭がらずに書いていきたいと思うけど、なかなか時間を取れない日々。

今回は10月に行った宝篋山について書いてみる。
だいぶ前なので風景はだいぶ違ってしまっているが、今は紅葉が見頃となっている。

麓の田んぼ付近にあったイノシシの足あと。今後いやというほどイノシシの痕跡に出会うこととなる。
某団体が作った池は錦鯉ごと土砂に飲まれて埋まってしまったようだ。
メジロ。宝篋山の尾根筋を歩くと小鳥の群れによく出会う。


一方で厄介者のソウシチョウ。見た目は綺麗でも数が多いとただのうるさい鳥だ。

地元の人にはチョウセンウグイスと呼ばれているようだ。特定外来生物だが、麓から山頂まで多く生息している。
山頂の風景。筑波山がよく見えた。


写真には撮れなかったものも、コゲラやアカゲラもしくはヤマゲラなど、キツツキの仲間にも多く出会った。これほどキツツキを見かけるのは個人的に初めてだったが、単純に興味が向いてわかるようになったのだろうか。

これからはなんとかファインダーに収められるようにも努力したい。



久々の更新

前回から一体どれほど時間が立ってしまったのか…

全く更新していなかったものの、何もなかったわけではない。この間は富士山に二回登ったり、八ヶ岳に三回行ったり、奄美大島に行ったり、イノシシの皮をさばいたり、山へ芝刈りへ行ったりと色々としていた。

今後時間ができればひとつひとつ記事にしていきたいと思う。

2014年8月29日金曜日

つくばのセミ事情

 院試が終わりさあ夏だ、と思ったらこの頃はもう完全に秋な今日このごろ。

 涼しさも相まって、牛久に行くとここ一週間は朝でも昼でも夕方でもヒグラシが鳴いている状態だ。時期的には、もうそろそろまばらになってくるはずなのだが、未だに蝉時雨がすさまじい。

 さて、今回はセミについて、特につくば周辺の自分が見聞きしたセミ事情について書いてみようと思う。当然ながら、なにかしらデータをとっているわけではなく、客観的なデータにはなりえないのであしからず。

 ただ、セミというのはいつから鳴き声が聞こえたか、どのあたりで何が鳴いたかという見聞きのデータが重要なのだと思われる。そんな蓄積に少しでも役立てればと思う。

 まずは、今年の種類別のセミの鳴き始めについて。

  • ニイニイゼミ:6/29
  • ヒグラシ:7/2
  • アブラゼミ:7/20
  • ミンミンゼミ:7/20
  • ツクツクボウシ:7/28(Nさん)⇒8/1(自分)

いずれもつくば周辺のものだ。感覚的に、今年は初聴きが少し早かった気がする。

 一番手に来るのはニイニイゼミで、これは毎年の梅雨が開けた風物詩だ。二番手が、世間一般に夏の終わりの虫と思われているヒグラシ、最後に出てくるのがツクツクボウシだ。実際にはヒグラシの発生は7月上旬で、夏の終わりにはかなり減っていると言われている。朝夕の涼しい時間帯、または夕立の後に鳴く印象が秋と結び付けられたのだろうか。

 上に書いたように、ここ最近の涼しさで昼間でもヒグラシばかりの鳴き声を聴く。ヒグラシは多少暗く湿った針葉樹林を好むので、筑波大学周辺では一ノ矢学生宿舎や天久保3丁目~桜の反町の森公園あたりでよく聴くことができる。また、牛久の牛久自然観察の森は大半がよく手入れされたスギ林なのでかなりの数のヒグラシが生息している。

 もっとも、本来はヒグラシの発生ピークは過ぎているので、最近聴けるものは少ないのではないかと思っていたが、ここ数日の牛久での大合唱を聴く限り考えを改めなければならなそうだ。

 さて、実はここにあげていないセミでもつくばで聴くことができるかもしれないセミがいる。

 ひとつはハルゼミ、エゾゼミの仲間だ。ハルゼミなのかエゾハルゼミなのか定かではないが、筑波山の上の方、あるいは宝篋山でも6月から7月の早い時期にかけてジーーーーという声を聴くことができる。筑波山には珍しいヒメハルゼミもいるようだ。

 もうひとつがクマゼミだ。西日本ではポプラーなセミだが、伊豆より東の東日本は生息域ではない。これは終齢幼虫がある一定の寒さに耐えられないからだと言われている。ゆえに、温暖化の影響で徐々に生息域を北に伸ばしている。

 しかし、つくば周辺ではこのクマゼミの鳴き声を聴けることがある。昨年はつくばセンター付近のケヤキの木で、2日連続クマゼミの鳴き声を聴いた(いずれも朝早く)。今年は今のところ聴いていないが、その時牛久自然観察の森の園長に聴いた所「どうやら土浦あたりにクマゼミを放している人がいるらしい」ということであった。

 そして今年、twitter上でこんな情報がまわってきた。

「 くまぜみマニア氏の返事によれば、クマゼミの移動を始めて4年、毎年400~1000 匹を静岡県清水市、神奈川県三浦市から茨城県土浦市、東京都練馬区へ放しているそうで、 今後も清水市市民及び数々の協力者の協力を得、土浦市、練馬区、江戸川区へ放すそうで ある。」


…裏がとれたので噂は間違いなかったということであろうが、このような人がいるということに驚きである。一般常識として、その地に生息しない生き物を人為的に放すなど論外である。

 人間の身勝手な放流が自然に与えてきた影響は凄まじく大きい。そんな歴史を全く知らないのだろうか。名前から見て、本人はクマゼミが好きなのだろう。だからといって、自然界に勝手に放流して良い道理はない。

そもそもクマゼミは西日本では騒音の問題や、電線への卵産み付けなどかなり害虫のような扱いを受けていると聴いた。世の中にはよくわからないことをする人がいるものである。

2014年8月4日月曜日

宝篋山採集

 宝篋山にて水生生物の採集をしたのですが、それらの写真をGoogle大先生がほぼ自動に動画のようなものを作成してくれました。

 「ストーリー」という機能なのですが、こういう使い方もできるんですね。

筑波山登山 ~車は偉大~

 今回も、高校時代の友人が筑波山を登りたいということなので案内をした。

 気がつけば、月に一回筑波山を登っている。スパンとしては季節のうつりかわりも見れて、嫌になるほど高頻度というわけでもないのでちょうどいいかもしれない。

 往復は友人の車にのせてもらった。今まで自転車で行っていたが、やっぱり車は偉大だった。筑波山神社周辺にはあまり止めたくなかったので、つくば道の麓の市営駐車場に車を停める。

つくば道。かつての参拝道で、等高線に垂直に登るため自転車はおろか車も少々きつい傾斜。

最後には階段が復元されている。横は臨時開業することもある旧筑波郵便局。

 この日は非常に蒸し暑く、日差しも強かった。つくば道には当然木陰はなく、筑波山神社に着くまでで既に汗だくになってしまった。筑波山神社から先は森の中の登山道なので、楽になるかと思いきや湿度が凄まじくダウン。そこそこの頻度でおいてあるベンチに毎回腰をかける結果となった。二人して「チェックポイント!!」というほどである。

 夏の日の低山は、たとえ朝早くともかなり厳しいかもしれない。8月にも行きたいが、よく計画しておいたほうが良さそうだ。

 
御幸ヶ原では旧暦の七夕祭入りが開かれていた。


 いつもどおり女体山の山頂を目指す。そういえば、筑波山神社コースから登るのは数カ月ぶりだった。途中、男女川のところでアサギマダラが飛んでいた。筑波山は飛来地として有名らしいが、初めて見た。

 その後、女体山頂付近に差し掛かると、笹の一斉枯死が見られた。

女体山頂付近の笹。前回花が咲いたと報告したが、やはり花が咲いて枯れたようだ。笹は地下茎でかなりの範囲に広がっており、一斉枯死する。

 笹の一斉枯死は、花が咲いたあとなので数十年とも数百年に一度だとも言われている。この機会に、それまで笹との競争に負けていた稚樹が育ち、世代の交代が起きやすくなる。特にこれはブナ林でよく起きることで、近年衰退しているという筑波山のブナ林もこれで持ち直してくれるのだろうか。ただし、逆に鼠が笹の実を食べ爆発的に増え、それが木の実も食べ尽くしてしまうという事例もあるようだ。

 来年度にどうなっているかに注目していきたいと思う。

 さて、女体山の山頂では先月に引き続き多くの蝶が舞っていた。今回はアカボシゴマダラを見ることはなかった。しかし、ナガサキアゲハの夏型が飛んでいた。これも、元々は南国の蝶だ。しかし、温暖化の影響か年々分布域が北上しており、つくばでの目撃例もあるのでそれほど珍しいことではないだろう。オニヤンマなど、トンボ類も多く現れるようになった。
タテハチョウ科。残念ながら、自分にはこの種類の蝶は苦手でわからない。

キアゲハ。

 帰りはつつじヶ丘まで下り、そこから筑波山神社へと下る道を通った。
 平日とはいえ、やはり暑さのせいかいつもよりかは人が少なく感じた。これからは特に熱中症に気をつけていこうと思う。



2014年7月26日土曜日

野生動物との出会いは突然に

 ブログに書きたいネタはたくさんあったが、しばらく書く暇がなかった。

 今回は、2週間前に行った宝篋山での観察会について書いてみようと思う。

 約2週間前、同期のH君と一緒に宝篋山の夜間観察会を開催した。開催したといっても、二人である。同期の間で「里山」など、自然関係の勉強会を開いてはどうかという話があって、宝篋山での夜間フィールドワークを提案したのだが、予定があったのがH君だけだった。

 メインとなるべくホタルはもう時期としては遅いので、決行することにした。

 ただし、今回はホタルだけではなく、前回見つけたクヌギの樹液の出ているところでカブトムシやクワガタを探したり、夜動きの鈍い魚や水生昆虫を観察してみたり、タヌキやイノシシの足跡を探してみることにした。

 H君は今後の研究のためにももっとフィールドワークの経験を積みたいとの事だった。自分としても、やはり本を読むだけではフィールドでの”勘”は身につかないとつくづく感じていたので、本当にフィールドワークは重要だと思う。

 さて、今回の夜間観察会の成果は以下のとおりである。
カブトムシの残骸。
残念ながら、生きた甲虫類はあまり見れなかった。このカブトはうかつにも昼間に飛んでカラスか何かに食べられてしまったのだろう。

田んぼにいたコオイムシ。
コオイムシの生体を宝篋山で確認するのは初めてだった。他にも田んぼにはヒメガムシ・ヒメゲンゴロウ・シマゲンゴロウなどがいた。

マムシ
御存知の通り本州では最凶の毒を持つ蛇である。通り道の足元を照らしたらいたのだから恐ろしい。

とぐろをまいて寝ていたようだ。まだ若いようで小さかった。この場所は山と田の境界なのだが、二年前にも同じ場所でマムシに遭遇したことがある。


 夜間だったので、写真はあまり多く撮れなかった。ホタルの方は、もう時期が遅いということもあり、また当日は非常に風が強かったということもあり、前回よりかは見れなかった(それでも10匹以上は見れたが)。

 用水路では、浅いところにドジョウとアメリカザリガニが大量にいた。魚は本当に夜間は動きが鈍く、手でも掴めそうな勢いだった。また、大きいスジエビの目がライトに反射して褐色に光るのが少々不気味だった。

 その後、田んぼで足跡探しをした所、足跡どころか本物のタヌキが正面から歩いてきていて、エンカウントしてしまった。お互いが正面を向き合った形で出会い、タヌキはすぐに逃げ出したがH君もバッチリと見ることが出来た。

 まさか本物を見ることができるとは思ってもいなかったので嬉しかった。

 やはり、フィールドに出るといいことがある。

2014年7月9日水曜日

筑波山は外来種天国? ソウシチョウとアカボシゴマダラ

約一ヶ月前の筑波山登山の出来事だが、記事にしてみようと思う。

筑波山に外来鳥であるソウシチョウが多く生息していることは、既に何回か記事に書いている。ソウシチョウは特定外来生物にも指定されており、日本の侵略的外来種ワースト100にも入っている。元々は中国原産の鳥で、姿形や鳴き声が美しいことからペットとして飼われ、逃げ出した個体や放鳥された個体が筑波山に住み着いたようだ。

2014.5.14 女体山の尾根付近にて

2014.6.4 女体山頂付近にて
なぜ筑波山で定着したかわからないが、少なくとも筑波山のつつじヶ丘ー女体山コースでは登ってその鳴き声を聴かない時はないほど増えている。今回は山頂付近で群れでいるところを目撃したほどで、ウグイスなどの小鳥のニッチを脅かすのではないか、という侵略的外来種指定の理由もうなずける。宝篋山でもその生息は確認することが出来た。

 一方で、その姿形や鳴き声の美しさから登山客には人気である。元々籠の鳥であったためか、警戒心が薄く登山道沿いにも度々姿を表し登山客の足を止めている。その人達がこの鳥を外来種であることを認識しているかどうかは分からないが、個人的に、この鳥が人の手によって放たれたものと知ってしまうとその美しさにも興ざめである。「万葉の時代の控えめな鳥の鳴き声とはかけ離れている」という人もいた。


 さらにもう一種紹介したい外来種がいる。それは、女体山山頂でキアゲハが乱舞している中に突然現れた。

2014.6.14 女体山頂
最初は、アサギマダラか?と思った。筑波山にはアサギマダラの渡りの中継地があり、よく姿を見かけると聞いていたからだ。しかし、レンズをズームに変えてみてどうも違うことに気づく。アサギマダラはオレンジの縁のはずだが、この蝶は赤色で、しかも一部分でしかない。マダラチョウの仲間でこのような色合いの蝶は見たことがなく、家に帰って図鑑で見ても定かではない。

 そこで、やどけんのメンバーや牛久自然観察の森にて質問してみたところ、この蝶はアカボシゴマダラであるということがわかった。

同日。アカボシゴマダラ(夏型)
タテハチョウ科に属し、日本では南西諸島を中心に見られる。近年関東にて大陸型の亜種の分布が確認されている。

同日。アカボシゴマダラ(夏型)
アカボシゴマダラは、本来日本においては南西諸島にしか生息しない種である。しかし、どうやら愛蝶家によるゲリラ放蝶によって、大陸型の亜種が関東を中心に分布を拡大しているようだ。愛蝶家にとっては、この外来種が在来種に与える影響よりも、アカボシゴマダラの美しさの方が大事なようである。

 確かに、この蝶は美しい。自分でも見ていてほれぼれとする美しさだ。しかし、そのような理由で本来生息しない生物を放したことによる影響について、その人はこれまでの歴史を振り返ったことがないのだろうか。人為的に持ち込まれた種によってどれほど生物多様性が失われてきたことだろう。このアカボシゴマダラも、植樹であるエノキを巡って、同じくエノキを植樹とするオオムラサキやゴマダラチョウと競合するものと考えられる。1995年に初めて埼玉県で確認されて以来、現在に至るまで関東全域に生息域を広めているところを見ると、その繁殖力の強さも伺える。


 ソウシチョウとアカボシゴマダラについて共通して言えることは、どちらも「美しい」から放されたということだ。そして、美しいゆえにこれが外来種だから駆除すべき、あるいは広めるべきではないと言っても、世間ではあまり受け入れられないという問題もある。これらの生き物は見る人を楽しませているのだからいいではないか、ということである。似たような問題は、京都においてマスコットキャラクターと化したヌートリアや、北海道にて釣り客のためにニジマスを放流する団体など、全国に見ることができる。

 人間が見るからには、その利用や経済的な側面、見た目から生き物がより好みされるのは仕方ないことだろう。誰だってゴキブリを保護しようだなど思わない。しかし、それを「自然」の領域で使ってしまってはそれを「自然」といえるのだろうか。

 筑波山は全域が水郷筑波国定公園に指定されている。そして、これらの生き物が見られたのは原生的な自然を保護すべく設定されたはずの「特別保護地区」である。特別保護地区では一切の動植物の移動・採取が禁止されている。ある意味、この法律がソウシチョウとアカボシゴマダラの駆除を阻んでいるというのも皮肉なものである。

 他方で、「外来種」と一方的に決めつけて攻撃する風潮もどうだろうかという意見もある。イネや殆どの野菜、家畜は元を正せば外来種であり、人為的でなくとも広がる外来種もいる。そのあたりと上手く付き合って自然と人間の領域を考えることが今後求められていくのだろう。


 なお、参考資料として610氏から以下の資料を紹介していただいた。
茨城県坂東市におけるアカボシゴマダラ(チョウ目:タテハチョウ科) の羽化の記録
茨城県におけるアカボシゴマダラ (チョウ目: タテハチョウ科) の記録

追記:アカホシゴマダラとなっていましたが正しくはアカボシゴマダラでした。アドバイスを頂き、茨城県自然博物館に目撃を報告しました。